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正義とは?…映画【ロストケア】を観て。介護社会への警鐘~我々へのメッセージ~


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あなたは「介護」の経験はありますか…?

 

高齢社会にとどまらず、「超高齢社会」に突入してしまっている日本。もう何年もの間、介護問題は叫ばれ続けています。

人生100年時代と言われる今、明日は我が身と言えるでしょう。しかし、どこか「自分には関係ない」と思っている方も多いのではないでしょうか。

 

そのような現代を生きる私たちに警鐘を鳴らす、そんな映画【ロストケア】を、今回は紹介したいと思います。

 

🙈とにかく観て欲しい。そして、これを観て何を思うのか?一度、家族で話しておきたい。そんな映画です。

 

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「ロストケア」の作品情報

画像引用元:映画『ロストケア』2023年3月24日(金)全国ロードショー

映画『ロストケア』は、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(2018) や、『老後の資金がありません!』(2021) などのヒット作を生んだ、前田哲監督による、現代の介護問題や格差社会をテーマにした、注目の話題作。

 

題材がシリアスな上、高齢者をターゲットにした連続〇人の物語ゆえ、なかなか公開まで辿り着けなかったというこの作品ですが、完成度がとにかく高い!!!

 

介護士でありながら、42人もの高齢者の命を奪った男。そして、そんな介護職員を、正義と正論で裁こうとする検事。

そんな難しい役どころを熱演した、松山ケンイチさんと長澤まさみさんは、圧巻です!

 

「ロストケア」の原作は?実話って本当?

ネット上では、2016年に起こった、「相模原障害者施設〇傷事件」がモデルなのではないかと噂されていますが、実際のところ、原作は 2013年に刊行されたサスペンス小説『ロストケア』(葉真中顕 著)であるとされています。

 

 

今回の映画化にあたって、これといってモデルはいないとされていますが、2006年に起きた「*京都伏見介護〇人事件」のような、実際にに起こってしまった事件とリンクする部分も。

 

※「京都伏見介護〇人事件」

生活費が底をつき、それでも1人で認知症の母親の介護を続けていた50代の息子が、心中を図った事件。結果的に、息子だけが生き残り、こう呼ばれている。

2度に渡って、生活保護を申請するも受理されなかったという。自分だったら、どうしていたか。。考えさせられる事件ですね。。

 

大まかなあらすじ

画像引用元:映画『ロストケア』2023年3月24日(金)全国ロードショー

ある朝、一件の民家で、老人と訪問介護センターの所長が亡くなっているのが発見された。捜査線上に上がってきたのは、同じセンターで働く介護職員の斯波(松山ケンイチ)。

やがて、検事である大友(長澤まさみ)は、その斯波が勤める訪問介護センターで世話する老人の、「自宅での死亡率」が高すぎることを突き止める。

 

すんなりと罪を認める斯波であったが、かれは自らの犯行を「救いだ」と言い、認知症の高齢者を抱える家族、そしてその高齢者本人をも救った「正義」なのだと主張し始める。

命の尊さとは? 正義とは何なのか? 被害者遺族すら斯波を恨まない事態に、検事たちの心は大きく動かされていく。。。

 

「ロストケア」を観た感想・レビュー

画像引用元:ロストケア : 作品情報 - 映画.com

これは、、、とにかく観て欲しいの一言です。。。

初めは、サスペンスやミステリーの分類かな?といった印象で、犯人は誰なのかに焦点を当てていると思っていましたが、そうではありませんでした。

 

人間の死そのものや、介護における問題点、そしてそれを支える社会制度。

そういったものにスポットを当て、答えの出ない、出してはいけない?そんな難しい内容を見事に描き出しています。。

 

実力派俳優が多数出演しており、見ごたえ抜群で、介護経験がある人は心が重たくなるかもしれません。。

でも、だからこそ、家族と観ておきたい。そんな映画ですね。。

 

⚠️ここからはネタバレ含みます!ご注意ください^^

 

何といっても、最大の見所は「柄本明が演じる犯人の父親とのシーン」

これから観る方のために、詳細は伏せておきますが、父親を介護し始めてからの生活の変化。環境の変化。家計の変化。介護を経験した人なら、心が苦しくなる程に共感してしまうと思います。

 

>>私自身はありがたい事に、両親とも元気で、まだ「介護」に直面はしていないのですが、私の母親が、その父(私の祖父)を自宅で介護していた時の事を思い出しました。

 

母方の父であったため、私達家族に気を使いながら介護していた母。

祖父の下着は、真冬であっても庭の水道で手洗いしていたり、徘徊し、どこに行ったかわからない時は、仕事を切り上げ探し回っていました。

 

長い間、そうした介護を続けていると、「ふと、悪魔が降りてくる」と、母がいつも言っていたんです。

「もう、疲れたな。終わりはいつ来るのだろうか。」

 

実の父親にそう感じてしまう罪悪感と、どうしようもない疲労感。

母の場合は、兄弟や私達孫がお手伝いする事もあったので、孤独ではなかったことが救いだ。と言っていましたが、一人で抱えている場合はどうでしょう。

 

「お前たちは、俺に早く死んで欲しいんだろう」

そんな事を言っていた祖父と、このロストケアの柄本明さん演じる父が被ってしまい、嗚咽が止まりませんでした。。。

 

「一体何が正義なのだろう。」と考えさせられる『ロストケア』。実力派俳優陣の演技が凄すぎて、完全に持っていかれます💦

是非、家族で観ていただきたい、そんな映画です!

 

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まとめ

観た後、3日間くらいは「ずーーーん」とくるものがある映画、『ロストケア』。

もちろん、犯罪を犯してはいけない!そんな事は分かった上で、何を思うのか。答えの出ない問題だからこそ、観て欲しいですね、おススメです👑