話題の映画、『ミッシング』が、なんと上映中にも関わらず、早速Netflixで独占配信開始となりました。
まさか、こんなに早く観れるとは。。。「石原さとみさんの演技がエグイ!」と話題のこの映画。
早速観てみたので、少しネタバレありながら、感想/レビューを紹介したいと思います。
それでも観る価値がある。そう言える作品です。
『ミッシング』の作品情報
画像引用元:ミッシング : 作品情報 - 映画.com
失踪した娘を捜す母親の怒りや焦り、夫婦間の溝、インターネット上での誹謗や中傷。どんどん心をむしばまれていく家族の姿。
徐々に平常心を失っていく様を、『ヒメアノ~ル』『空白』を世に出した監督、吉田恵輔のもと、石原さとみや青木崇高らが演じる。
吉田監督とのタッグを熱望し続けたという石原さとみさん。
「自分を壊してください」と願い、そこから生まれた常軌を逸した気迫さが、話題を呼んでいます。
間違いなく、彼女にとっては「女優人生における新境地開拓」といえる作品でしょう。
「ミッシング」の原作は?実話?
画像引用元:ミッシング : 作品情報 - 映画.com
映画「ミッシング」は、吉田恵輔監督による、完全オリジナル作品で、原作は無い。とされています。
原作ではないものの、1970年代にチリで起こったクーデターの時に、アメリカ人青年数名が行方不明になった実話をもとにした映画で、英語で「行方不明」は「Missing」という事から、この題名がついたのではないか。と言われています。
大まかなあらすじ
画像引用元:ミッシング : 作品情報 - 映画.com
ある日、街で少女失踪事件が発生してしまう。母親の沙織里(石原さとみ)は、必死で娘を捜すが、有力な手掛かりは何もないまま3ヵ月が経ってしまう。
次第に世間の関心も薄れていく中、夫の豊(青木崇高)とは事件に対する温度差から喧嘩が絶えず、唯一の頼みは地元のテレビ局の記者という現状。
そんな中、娘の失踪時にアイドルのライブに行っていたことが知られ、「育児放棄」だと誹謗中傷の嵐を浴びてしまう。
心も体も限界を超え、精神を保つので精一杯の体当たりな母親と、それを支えながらも悲しみを抱える父親。
子を持つ親は、これをどう観るのだろうか。是非、一度は観て欲しい作品です。
「ミッシング」を観た感想・レビュー
画像引用元:ミッシング : 作品情報 - 映画.com
まず、初めに言っておきたいのですが、「俳優陣の演技が凄かった。」し、それを引き出した監督は、噂通りの「女優を一皮剝けさせる監督」で間違いないのだろう。と圧倒されました。
細かい部分でも、父親(男性脳)と母親(女性脳)の根本的な違いを、すごくリアルに落とし込んでいて、「あ~。描写が細かいな。すごいな。。」と思うところも多く、観て良かった。と思います。
恐らく、父親に共感した「お父さん」も多いのでは?とも思いました。
ただ、なぜか、、、満足できなかった。不完全燃焼のような、火が点きそうで点かない。そんな感じが残ってしまった。
あくまでも、個人的な感想なので、批判しているわけではない事をご了承ください。
まず、脚本というか内容。
観る前に、どなたかのレビューを軽く拝見していたのですが、「子を想う気持ちに共感した。」といった内容が多く、「母と子」にフォーカスを当てた構成だと勝手に思い込んでいた私。
しかし、開始すぐに「社会派ドラマだ」と気付かされ、少し拍子抜けしてしまいました。。(これは私が悪い。。)
勿論、残された家族への社会のあり方や、メディアのあり方。それは、非常に興味深く描くべき問題点は多いと言えるのですが、なんだろう。鬼気迫る母親とかみ合わなく感じてしまったのです。
序盤、どうも、観ていて「演技を見せられている」感覚がぬぐえず、テーマの本質はどこ?と感じてしまったのは私だけでしょうか?(そう思わせるほど、石原さとみさんの演技が凄かったという事でもある。)
失礼を承知で、発言させてもらうとしたら、、、「どうだ、狂っているだろう。」と見せられている感じというか。。
(しかし、監督は「そういう映画は嫌いだから、あのカップルが背後で喧嘩しているシーンを入れた」と語っている。)
>昔、賛否両論だった『冷たい熱帯魚』という映画があるのですが、最後まで観れなかったんです、つまらなすぎて。
幾度となく、必要のないグロエロシーンを持ち込み、演者に演じさせ、実際にあった事件をモチーフにしているというのに、遺族への敬意が感じられず、事件をただ「グロいだろう、狂っているだろう。」と見せつけられた気分になる。
そんな、心底気分の悪い映画があったんですね。(個人的な感想です。)
さすがに、そこまでは感じませんでしたが、その映画と同じで「子供が失踪したということ」がブレブレで、「狂ってしまった母親」が前面に出ていた感じかなぁ。。
私達日本人の、ほぼ皆の記憶にあると思う「秋田児童連続〇人事件」。
娘が失踪し、マスコミの前で泣いたかと思えば、罵倒し、悲劇の母親のように見えた彼女が、犯人だったあの事件。
その事件とリンクしそうになるのも、すごく気分が悪かったですね。。。
実は、私の地元では、24歳の女性が朝方に失踪する。という事件が実際にありました。(全国ニュースだったので、知っている方も多いかも。)
確かに、初めは皆騒いだものの、1~2年も経てば「そういえば。。」になってくる。
それでも、地元の警察や地域の方、お店は全面的に協力し、ご両親が地方のテレビに出演するなんて事は、1度だってありません。
私にとって、その方がより「リアルだ」と感じたかもしれない。(この映画では失踪してから、3ヵ月しか経っていないのにも驚いた。)
とは言え、演者さんの演技は圧巻で、特に青木崇高さん演じる父親には、グッとくるものがあり、泣かされてしまいました。
一度は観て欲しい。ただ2度目は無い。そんな映画でした。(私にとって。)
この映画も一緒に観たい!!『サウンド・オブ・フリーダム』
児童失踪事件。それは、世界中で起こっている悲劇。児童誘拐・人身売買・性的虐待といった、国際的犯罪の数々。
その市場規模は、なんと年間約1500億ドルと言われている。。。
そんな国際的犯罪の犠牲者となった少年少女を救い出すべく、過酷なミッションに挑んだ実在の人物ティム・バラードの戦いを基にした衝撃の映画『サウンド・オブ・フリーダム』。
実話に基づいているというだけに、賛否両論のようですが、絶対に観たい!!
日本では、2024年9月27日から上映開始。(まだ、どこでも配信されていないので待つしかない😢)是非、ご覧になってみてくださいね!
▼英語が問題ない!という方は、英語版なら購入できるよ^^
🛒Sound of Freedom/DVD, Blu-Ray
まとめ
この映画は、誰も経験した事が無いからこそ、「共感した、リアルだった」とは言えないのかもしれません。(あくまでも、想像上、共感はあるかも。)
しかし、各々の経験の中で結びつけて捉えるため、「賛否両論・見方はさまざま」と言えるのかもしれませんね。
あなたは、どう感じるか。是非、一度みてみてくださいね。