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映画『us(アス)』でアフリカ系監督のセンスが光る。最恐ホラーは人間のダークサイド?


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2019年に公開されてから、海外では批評家から大絶賛されている映画『us(アス)』

なんとその批評家支持率は94%越え!というからずっと気になっていた作品。

 

監督は、前作「Get Out(ゲットアウト)」で大成功を収めた鬼才、ジョーダン・ピール監督。

ネットフリックスカナダで5月22日まで配信とあったので、早速観てみましたが、これは観るべき!この監督すごい!

 

ホラーは苦手💦と避けていたのですが、全然問題なく観れます。というか、ホラーを隠れ蓑にした『痛烈な社会風刺コメディ』だとも受け取れる…。

 

アフリカ系監督では、初のアカデミー脚本賞に輝いた監督の狙いは一体?
何度も観たくなるスルメ映画。是非ご覧ください!

 

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『us(アス)』の作品情報

画像引用元:アス : 作品情報・キャスト・あらすじ・動画 - 映画.com

2019年、第90回アカデミー賞で脚本賞を受賞した『Get Out(ゲットアウト)』の監督、ジョーダン・ピールと、制作を務めたジェイソン・ブラムが再びタッグを組んだスリラー映画。

 

”ドッペルゲンガー”をテーマにして、現代のリアルを描きたかったという監督の意図は?

主演は、『それでも夜は明ける』でアカデミー賞助演女優賞に輝いたルピタ・ニョンゴ。

 

大まかなあらすじ

画像引用元:アス : 作品情報・キャスト・あらすじ・動画 - 映画.com

1986年、両親と遊園地へ訪れたアデレード(ルピタ・ニョンゴ/マディソン・カリーが幼少期を演じる)。

そこで海辺にあったファンハウス(ミラーハウス)へ迷い込んでしまい、自分とそっくりな少女に遭遇。

その時の恐怖から、トラウマによって失語症になってしまう。

 

やがて時がたち、アデレードは4人家族の母親となっていた。

幸せな家族に囲まれて、不自由なく暮らしているが、夏休みを過ごすため幼少期に恐怖を味わったあの土地へ行く事に。

 

過去のトラウマがフラッシュバックする中、夜に自分たちとそっくりな "わたしたち" が現れる。彼らの目的は?一体彼らは誰!?

 

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(5月22日まで)

 

アフリカ系の監督ジョーダン・ピールに注目!

画像引用元:アス : 作品情報・キャスト・あらすじ・動画 - 映画.com

正直な話、この映画は ”監督の前情報” がなければ「ホラーにしては、面白くないなぁ。」という印象だったかもしれない。

 

彼の描く「ホラー」とは、得体のしれない物への恐怖、スリル、絶望というよりは、人それぞれがどこか気付いている自身の内面に巣食う何か。をホラーとして描き出していてる。

監督の作品から社会の抱える薄汚い面が見えてくるようなそんな社会派ホラーというと分かりやすいかもしれないですね。

 

💡世の中で最も怖いのは、人間のダークサイド。と言わんばかりの彼の作品は、私にとってはかなりドンピシャでした。

映像や物語を通して、こちらが見透かされるような「*ロールシャッハテスト」的な映画だと思います。


※ロールシャッハテスト:
投影法に分類される性格検査の代表的な方法。被験者にインクの染みを見せて「何を想像するか」を分析し、思考や障害を推定するもの。

 

この映画制作時のインタビュー記事をみつけたので紹介しておきますね。彼の語る言葉で知ると、この映画が更におもしろくなると思いますよ^^

 

ピール監督は今作の米国での公開前の公式インタビューで、「米国人は外から来る人たちに恐怖を抱き、それはテロから移民に至るすべての恐怖へと組み込まれている」と語っていた。それについて聞くと、ピール監督はこう答えた。

「社会的な映画を作る時、社会の恐怖をテーマにするようにしている。人が集まると起きる邪心だ。
そのひとつが同族主義。自分に近かったり、同じだと思ったりする人たちは、自分と遠い存在だったり知らなかったりする人たちよりも価値があるとする考え方だ。

今の米国は、世界の他の多くの国と同様に、外国人への嫌悪に基づく政策をとっている。自分たちが他の人たちより大事だと考えている。今は同時に、『世界で自分の居場所はどこにあるのか?』といった問いも差し迫った形で持ち上がっている」

そうした他者を嫌悪する闇の部分が、今作ではドッペルゲンガーという超常現象で表現されている。ドッペルゲンガーとは、自分と同じ姿をしたもう1人の自分に遭遇する現象だ。

「ドッペルゲンガーを描いた映画はこれまでもあったけど、これがなぜ怖いと感じるのか考え始め、『自分自身の影』という考え方について書かれたものを読んだ」とピール監督。
「『自分自身の影』は普段は抑えているが、何らかの形で炸裂する。私たちは安心して眠りにつけるように、自らを欺く。今作にはそうした含意を込めるようにした。この物語で表現されたドッペルゲンガーは、欺きやごまかしだ」

「このことは、『アス』で追い求めた恐怖の中核を成している。ある朝起きたら、互いに敵同士の米国人が2人いる。その戦いが、いろいろ違った形へと引きずり込まれてゆく。長年抑えられてきた人種差別が炸裂している状況だよね」

突如現れた見知らぬ「モンスター」を追い払おうと戦っていたら、実は最も醜悪なのは自分だった――。排外的な今の世界への痛烈な皮肉に映る。

参照:アフリカ系監督が『アス』で炸裂させた、「私たち」のダークサイドの怖さ:朝日新聞GLOBE+

もともとはコメディアンとして人気のあったピール監督。皮肉に富んだ彼の痛烈な表現を是非ご覧ください^^

 

ここまで評価される理由は?

米国では、すごい反響を呼んだこの作品。面白いのが、Amazonの評価をみると

  • Amazon Us     :4.7
  • Amazon Canada:4.5
  • Amazon UK  :4.3
  • Amazon Japan:3.5

という様に、見事に北米での評価が高い。そして、あのUSAを皮肉った表現がピンとこなかったであろう、日本では3.5というのも面白い。

 

日本の様な単一民族国家だと、この映画の表現がピンとこないのかもしれない、、肌の色で差別意識なんてないものとして育っているし、映画やアニメ、アートを通して「人種差別」を思わせるものは無いに等しいですよね。

 

ところが、USAはそうはいかない。多くの映画で、有色人種の扱いは似たような展開が多いというのは、お決まりと言っても良い。
(最近は、ポリコレ配慮とうるさいくらいですが💦)

 

幼少期から肌でその差別意識をビシビシと感じているからこそ、この映画が面白い!センスいいじゃん監督!となるのでしょう。

 

💡どうやら、調べてみるとこの映画が生まれる背景に、歌手のカニエ・ウェストのぶっ飛び発言も一押しした様子。

当時、Twitterで黒人を敵に回すような発言を繰り返し、多くの批判にさらされたのは、北米ではあまりにも有名な話。

こういった背景を知っていて観ると、「なんと、ブラックジョークに富んだ作品なの!」となりますね。

日本だと、「バカリズム」さんの作品が、同じ臭いがします(笑) (彼の作品は、和風シュールですが。)

 

『us(アス)』を観た感想/レビュー

画像引用元:アス : 作品情報・キャスト・あらすじ・動画 - 映画.com

ずっとずっと気になっていたのに、日本語のレビューばかり読んでいて「ホラーとして面白くない」や、「意味が分からない」という声になかなか観れなかった私。

 

しかし、観てよかった!非常に満足!というか、この監督の作品全て観てみたいと思う程、ツボでした(笑)

もし、観るか迷っている人がいたら、是非背中を押したいですね^^

 

⚠️ここからは、ネタバレ有ります^^ 観たくない方は、飛ばしてくださいね✨

 

まず、オープニングからして素晴らしい。1986年に、アメリカで実際に行われたチャリティーイベント「ハンズ・アクロス・アメリカ」がテレビ画面に映し出されます。

 

ハンズ・アクロス・アメリカの様子
💡このイベントは、「アメリカの貧困層やホームレスを救おう」といった題目で、東海岸から西海岸までを、手を繋いで一つになったというもので、当時は「偽善的だ」という声も多く、成功とはいえない物だった。(写真:ハンズ・アクロス・アメリカ - Wikipedia

 

そして始まるストーリーも秀悦。アデレードが遊園地の射的でゲットした景品が、マイケル・ジャクソンの『スリラー』のTシャツ。

ーーそもそも、ハンズ・アクロス・アメリカは、そのマイケル(とライオネル・リッチー)が作詞・作曲した『ウィー・アー・ザ・ワールド』の成功を受けて、二番煎じで始めたようなものだったというから面白い。

💡後に登場するテザード(自分たちにそっくりな誰か)が着ている真っ赤なツナギも、「スリラー」のマイケル・ジャクソンの衣装を思い出させますね。

 

さらには、大人になったアデレードの長男ジェイソンは、『ジョーズ』のTシャツ。というか、なぜかずっとお面を付けているジェイソン君はきっと『13日の金曜日』ですよね…。

細部にもこんなオマージュを入れてくるのが、本当に好き♡

 

その後も、あちらこちらにUSAを代表するホラー映画のオマージュがたっぷりとちりばめられていて、監督のホラー愛を感じます。(きっと、私が気付いてないものもありそうで、何度も観たくなる💦)

 

また、冒頭で「ウサギがゲージに入れられているシーン」があるのですが、これも秀悦。一番多い白いウサギ、そして黒いウサギ、茶色のウサギ。。。

...まさしくUSAそのものですね。白人・黒人・茶褐色人種(混血)…。

 

こうして観ると、冒頭から次々と80年代の「USAのポップカルチャーやUSAそのもの」を詰め込んでいるのがわかります。(私には、これだけでもかなりツボです^^)

 

そして、一番私がシュールだなぁ。まさに「ブラックジョーク!!」と手を叩いて笑ってしまったシーンが、テザードに真っ先にズタズタに殺○れていくのが、白人家族!

 

このシーンについて、監督のインタビューが面白い。

「米国では、アフリカ系の家族がこんな風に登場するホラー映画はそれまでなかった。新しさを大いに感じられるし、かつ人種問題の含意もある。だいたい、たいていのホラー映画ではアフリカ系が真っ先に死ぬからね(笑)。
こうした映画は稀なんだよ。黒人のホラー映画ファンとしても、すごく大きな意味があるよ。自分の好きなジャンルながら、黒人を登場させるのは大変なことだから。そうして多様性の境界線を押し上げることによって、いわゆる『許されざる領域』に踏み込んだ事実ができて、また活用されてゆく」

その意味で、リッチな白人のタイラー家と、アフリカ系のウィルソン家との関係性も興味深い。

ピール監督は「これまでの映画で私があまり見てこなかったもうひとつは、お金のある黒人と白人の家族の交流。白人のタイラー家を、(従来の映画と違って)いかにも殺されそうな浅薄な感じにしてみたかったんだ」と笑った。

出典:アフリカ系監督が『アス』で炸裂させた、「私たち」のダークサイドの怖さ:朝日新聞GLOBE+

 

私は、白人の方々になんの恨みもありませんが、あのシーンは正直ジョークとしてかなり面白かった。そして、そんなシーンを含むこの映画がUSAで高く評価されたことも素晴らしいと思う!

💡ネタバレですが、このシーンで「ファック・ザ・ポリス」が流れるのですが、それがまた…最高でした✨

USAでは、白人警察官による、黒人に対する不当な暴力や殺害・取り扱いに対して長く抗議を続けられています。

そんな背景をこの一瞬のシーンでブラックジョークに変える監督。好き^^

 

クライマックスでは、ハサミで「白い」ウサギの首をちょん切るのですが、それも、、「監督、これもだね。。」と、評価の高い理由を感じました。

 

とまぁ、ブラックジョークやらオマージュやらが満載で、まさしくスルメ映画。「何か見落としてないかな、もう一度観たいな。」ってなる映画です。

 

格差社会を、地下と地上で表すというところでは、以前紹介した韓国の映画『パラサイト』と通ずるものがあって、これも興味深かったです^^

おもしろかったので、そちらも是非ご覧くださいね。

 

肝心のホラーとしての内容ですが、予想はできるものの最後に面白い展開があるので、そこも注目して観ると面白いと思います^^(これは、ネタバレしないでおきます^^)

 

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(5月22日まで)

 

まとめ

ずっと観たいと思いながら、まだだったことを公開するほど面白かったです、この映画。

相方とドはまりしまので、次は「ゲットアウト」を観てみようと思います^^

ホラーというほど怖くないので、苦手な人も是非!観てみてくださいね。